ペトロナス ツインタワー (Petronas Twin Towers)
今回は、マレーシアのランドマーク、「ペトロナス・ツインタワー」について調べてみました。
まずは、名称前半の「ペトロナス」について
ペトロナスはPetroliam Nasional Bhdの略であり、1974年にマレーシア政府によって設立された国営石油会社です。
ペトロナスグループは完全子会社93社、部分所有会社19社、関連会社55社から構成されており、世界最大級の企業としてFORTUNE Global 500に選ばれています。
業務内容は、マレーシアにおける石油とLNG(天然ガス)の所有権を全て所有し、開発と生産から、石油精製、石油製品販売、ガス供給など多岐にわたり、世界30カ国以上で事業展開をしています。
※ 石油産業における原油の探鉱、開発、生産を「アップストリーム(上流部門)」、以後の輸送、精製、製品販売の段階を「ダウンストリーム(下流部門)」という。
またペトロナスはLNGの輸出国と生産能力としてロシアに次ぐ世界第2位と言われています。
エジプトでイタリアのエネルギー大手エディソンから大型のガス田とLNG液化事業を買収したり、南アフリカ共和国最大のダウンストリーム会社(石油販売会社)のエンゲン(Engen)の80%株式を所有し実質的に子会社化したなど、LNGにフォーカスしアグレッシブに海外事業を大きく飛躍しています。
ペトロナスは生産から販売など上流から下流まで一貫したサービス体制を構築しビジネスの拡大を図る、まさに「選択と集中」モデルを戦略にしています。
続いて名称後半のツインタワーについて
クアラルンプールの象徴ともいえる地上452m、88階建ての天を突いてのびるツインタワー。イスラム教の「5柱」をモチーフにデザインされた近代イスラム建築です。マレーシアの第4代首相のマハティールによるルックイースト政策のシンボルであり、マレーシアの「M」をかたどったなどとも言われています。わずか29ヶ月で完成(1998年)したなど、マハティール前首相が日本と韓国を競わせて建設を急がせた説もあります。
建築はタワー1を日本の建設会社ハザマ(東京メトロ銀座線、越後湯沢駅、東京国際展示場、数々のダム、トンネルや城の復元などを手がけた建設会社)、タワー2を韓国のサムスン物産建設部門が建設、なお、2本のタワーを結ぶスカイブリッジ(41階と42階)は、フランスの建築会社による施工です。宗教・文化の価値観が全く異なるマレーシア、日本、韓国、フランスによる共同作業です。コストは1.6 billionドル(約150億円)かかったと言われています。
スカイブリッジ(41階)や展望デッキ(86階)の他、ショッピングセンター、水族館、公園などの施設もあり観光客と地元客で常に賑わっています。
テナント
タワー1はペトロナス本社とその子会社、関連会社が入っており、タワー2はリースが可能です。テナント企業としては、Huawei Technologies, Bloomberg, Boeing, IBM, McKinsey & Co, Accenture and Reutersなどがあります。
ツインタワー1の賃貸オフィス費用は1squre feet(0.09平米)あたりRM12〜14(約370円〜430円)。5,000squre feet(464平米)の場合はRM70,000(約2,170,000円)となります。
ペトロナスツインタワーが完成した年からマレーシア(Klang Valley地域)におけるビル利用率が70〜80%下がったなど興味深いニュースもありました。
出所:The Star Online (March 22 2014)
最後に
マハティール前首相のツインタワーに関する言葉を紹介します。
"As an internationally recognised landmark, the PETRONAS Twin Towers symbolise the courage, ingenuity, initiative, and determination, energy, confidence, optimism, advancement and zest of a nation.”
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