日本の大学ではなく、マレーシアの大学に進学を決めた理由
マレーシアの私立大学で経営学部を専攻しているTaikiです。今回はマレーシア正規留学生の視点から、「マレーシアってなに?マレーシア留学ってなに?」という疑問に現地情報を交えながら伝えていきます。
目次
- なぜぼくがマレーシアに留学しているのか
- マレーシアに決めた理由 メリットとデメリット
- 現在留学中に感じるマレーシア留学のメリットとデメリット
なぜぼくがマレーシアに留学しているのか
遡ること約3年前、自分は高校3年生で学校自体進学校というわけでもなく、ひたすら高校生という肩書きを武器に遊びまくっておりました。周りのクラスメートも大学進学を志望という人は少なく、私が大学受験という進路に気づいた頃には時既に遅し。 あっという間に試験日も近づき、見事に志望大学全てに“不合格”。 元々、保守的だった自分は安定した職業に就きたいという思いがあり、その為にはある程度の日本の大学卒業というステータスが必要だと思っていた為、遊び呆けていた自分はこれからどうやってご飯を食べていこうかと悶々と悩んでおりました。
そして悶々と悩んでいた日々を変えるきっかけとなったのが、受験前の最後の高校修学旅行でマレーシアに行った事と、受験失敗後に高校の理事長がマレーシア留学しかないと自分に勧めてきた事でした。修学旅行で生まれて初めてマレーシアという異国の地に行き、同じ高校の卒業生でマレーシア留学中/留学経験のある先輩達が、英語やマレー語を駆使しながら修学旅行のサポートをするのを見て、当時の自分の目にはアウェイな環境で先輩達が活躍していた事全てが “格好良い”と映ったことは今でも覚えています。そして修学旅行、受験と時が過ぎたある時に、高校の理事長が『Taiki!マレーシアに行ってこいや! 人間変わるぞ~!』とマレーシア留学に後押ししてくれたのもあり、これらの2つのきっかけから「浪人して燃え尽きて下手に日本の大学でまた遊ぶより、とりあえず英語喋れたほうが就職できるんじゃね?」というシンプルな考えを思いつき留学を決断。その後慣れない受験英語で片っ端からマレーシアの大学や留学のことについて調べました。その当時に得たマレーシア留学のメリットとデメリットがこちら。
マレーシア渡航前にインターネットで調べてわかったメリット
- 英語、中国語、マレー語が最適な環境で学べる。日本人がまだ少なく、日本語を喋る機会は少ない
- コストが安い。ぼくの大学の学費は年間約60万円+生活費月5万×12か月=120万程度。日本の私立大学の学費で、こっちの学費、生活費をカバーできる値に匹敵する
- マレーシアに居ながら北米、オーストラリアやヨーロッパにある大学の学位が取得できる。こちらの私立大学はそれらの国々の大学と提携しており、Credit Transferと言う編入制度がある
- 3年間で大学を卒業できる。マレーシアはイギリス連邦加盟国であり、元々その教育制度に沿っているため
マレーシア渡航前にインターネットで調べてわかったデメリット
- 1年中暑い!日本とは違い四季ではなく一季。
- 日本と比べると治安がいくらか悪い。 スリ、路上強盗が多い為、注意が必要。しかし日本のスタンダードが世界でも突出しているという面もあるし、世界で見るとマレーシアは安全な国の1つ
上記に挙げたメリットデメリットを基にぼくはマレーシア留学を決意。高校卒業後、某マレーシア私立大学に併設されている語学コースに「Hi! How are you? I’m fine and you? I’m fine too; Thank you!」みたいな中学教科書レベルの会話英語で飛び込む。
元々、日本の大学は法学部か心理学部に志望でしたが、こっちの大学で法学を学んでもマレーシアの法律しか学べないと途中で知って絶望しました。そのことを踏まえ語学コースを半年ぐらいで修了後、大学レベルまでの学力向上と法学部、心理学部以外の進路を考える為にリベラルアーツのような感じで学べるファンデーションコース(大学準備コース)に1年半通いました。そして近年の外国人留学生に対するマレーシア政府の規制強化によるVisaの問題に巻き込まれ日本で半年間以上無駄に過ごしたりと、なんやかんやで3年が過ぎようやく自分の将来やりたい事も固まり、冒頭に書いた経営学部を現在専攻しております。 そして3年を経た現在の自分が思うマレーシア留学のメリットとデメリットはこちら
現在留学中に感じるメリット
- マレーシアは自分の予想以上に多言語を学ぶのに適している場。先に挙げたコアの3言語以外にもロシア語、韓国語、 ペルシア語やアラビア語そしてASEAN各国の言葉をベストな環境で学べる。どこの大学でもカザフスタンやウズベキスタン旧ソ連各国や中東アフリカ、そして東南アジアからなどの留学生が多い為
- 友達が作りやすい。 国民性が明るく、日本と比べて圧倒的にこちらの人は社交的でフレンドリー
- ネットワークを作るに値するスキルやパワーを持った学生に出会いやすい。例えば語学は勿論、学生起業や将来起業をしたいという気概を持った学生がローカルでもインターナショナルでも多い、またそれらの人々は自然とBusinessに使えるスキルを持っていたりする
- 現在、急成長で発展しているASEAN諸国の一国であるマレーシアで、留学生活を通しながら ASEAN諸国の事を肌身を持って体験する事ができる。
- 中東は勿論、中央アジア、アフリカで影響力を増やしているイスラム教の情勢について知る事ができる。
現在留学中に感じるデメリット
- 先進国留学と比べ、Visaの取得や保持の手続きに関する過程や時間が長い。
- マレーシア人に対する事務仕事や手続きは、期間内にきちんと終わる事はあまり少ない。 のんびり、ほんわかとした国民性のため?
- 生活費や全体のコストがマレーシア成長に伴うインフレーションのため、年々上がりつつある。それでも日本と比べたら圧倒的に安い。 バカ食いする自分でも一日の食費は抑えようと思ったら20RM前後(500円~600円程度)
- 政治が不安定になりつつある為、突然外国人留学生に対する規制が起こる可能性がある。Visaなど、筆者本人も体験済み
- やはりマレーシアは暑かった! そして治安の悪さは日本ではない事を改めて自覚させられる。
これらが留学以前と以後の違いですが、マレーシア留学は自分が留学前に思っていたよりも奥が深いです。マレーシアが与えてくれる成長の機会は未知数ですので、やる気とチャレンジ精神さえあればトンデモなく化ける(変わる)かもしれません!しかし、日本の大学とマレーシアの大学の教育という面を比べるとマレーシアのほうが専攻の選択が限られていて、選択科目などが自由に選べるリベラルアーツな日本の大学と比べて、こちらの大学は自分が選んだ専攻の専門科目をより深く、3年間という限られた時間で重点的に学んでいくという感じなので、渡航前にはきちんとした進路選択が必要だと思います。
じゃあ結局自分がマレーシア留学を選んで正解だったのか?正解かどうかはまだわかりませんが、 これだけは胸を張って言えます!『一切後悔してないです』マレーシア留学とは、日本はもとより世界で生き抜く為の術を日々学んで身に付けられる千載一遇のチャンスだと思っています。
最後に非常に長くなってしまいましたが、そもそも記事を書くひとつの目的として、文章を用いてどの年代の方でも “フフフッ”っと笑ってもらえるような記事を目指しています!