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日本国パスポートの「ブラックマーケットにおける価値」と「紛失・盗難・不正使用件数」

子供のパスポートを取得してきました。まだ0歳です。0歳時ですでにパスポート保有者ということに、時代の流れを感じます。

 

ぼくが初めてパスポートを取得し、海外に出たのは思春期どストレートの高校2年生の夏。大学以降はアメリカや中国に住んだり、東南アジアを放浪したりしていますが、海を超えるまで17年の時間が流れました。

 

一方、両親の海外デビューはハネムーンのグアム。しかもハネムーンに続く2回目の海外は、それから20数年後のぼくの卒業式參加のためのアメリカ旅行。当時がどれほどドメドメだったのか気になったので、調べてみました。

外務省旅行統計にハマった

っと最初はこの程度だったのですが、外務省の旅券統計を見ているうちに、おそろいしい事実がウジャウジャ出てきたので、書いてみました。 

日本人出国者数の推移

両親が海外デビューした時代と比べると、出国者数は4倍以上に増えています。

直近2012年が1848万人と増えていますが、過去15年はそれほど大きく変わらないですね。

 

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パスポート紛失・盗難件数

パスポートについて「外務省の平成24年度旅券統計」を見ていて気になったのが、パスポート紛失・盗難件数の数。2012年で42,872件。下図の青い部分が国内で紛失・盗難にあった件数なので、国内の割合が全体の80%以上。

国内で紛失・盗難ってどういうケースなんでしょうか?

  • 海外旅行に行こうと数年前に取得したパスポートを探したが、見当たらなかった
  • 空き巣にはいられた
  • パスポートが入ったバッグをひったくられた

毎年コンスタントに4万件以上の紛失・盗難があるのは、普通なんでしょうか?

下表の数字を過去10年間足してみると、累計紛失・盗難件数は456,000冊です。大丈夫か日本国パスポート?!

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発行冊数に対する紛失・盗難件数の割合

一般のパスポート発行数が2012年は392万冊。これに対して、紛失・盗難件数が42872件。割合にして、約1%です。

 

2012年一般旅券発行冊数

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パスポート不正使用件数

2012年に国外で日本パスポートの不正使用がわかった件数は52件です。

これって、「たったの」52件しか見つけられていないだけなのではないでしょうか。

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不正使用件数3000冊 VS 紛失・盗難460,000冊

下表の通り、不正使用冊数は過去10年で減少傾向にあります。でも、これっていいことなのでしょうか。見つけられないだけ?

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外務省: 旅券統計

 

ブラックマーケットにおける日本国パスポートの価値

外務省の旅行統計は以下のような記述でまとめています。

日本国旅券が偽変造や不正使用の対象とされる背景には、欧米諸国を始めとする100か国以上の国との間で日本国旅券所持者は査証免除措置(一方的措置を含む。)を享受しているなど、国際社会における日本国旅券の信頼性及び利用価値が高いという事情があると考えられる。 

紛失・盗難旅券数は 4 万件以上の報告がされているが、不正使用された旅券は紛失・盗難旅券を偽変造したものが多い。一人一人が旅券の管理をしっかり行い、紛失・盗難旅券数を減らすことで、犯罪等に拘わる旅券の不正使用を抑制できると考える。

きっと世界のどこかで、日本国パスポートが売り買いされているんだろうなぁ。紛失・盗難が年間コンスタントに4万超っておかしいでしょ。

 

海外インターンするみなさんはパスポートは大切に保管しましょう。

 

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