マレーシアのタクシー業界を塗り替えたアプリ
クアラルンプールでタクシーに乗ると、スマートフォンを持った運転手が、なんだかアプリをしきりにいじっている。車体や窓に張られたステッカーには「MyTeksi」と書いてある。
MyTeksiはタクシー運転手とタクシー利用者のマッチングを実現したプラットフォーム。
HBS(ハーバードビジネススクール)を卒業したマレーシア人ふたりが作ったビジネスモデルであり、HBSのビジネスコンテストで準優勝を取っている。YouTubeのco-founderであるSteve Chenも参画している。現在は2,500名(2013年10月末時点)のタクシー運転手ががKLで利用している。8秒毎に1回の予約が入り、一日10,000の予約が入る。一日の売上はRM10,000(約310,000円)になる。アプリダウンロードのランキングには常に上位にあがり急成長している。マレーシアのタクシー運転手は、60%〜75%は待機。需要供給が高い割には、既存の無線ディスパッチシステム(15年以上現行のシステム)でミスマッチが起きており、非常に非効率であるという。
実際に、アプリを利用しているタクシー運転手Kさんと、アプリを利用したことがあるタクシー利用者Lさんにヒアリングしてみた。
タクシー運転手Kさん
① ぐるぐる回る必要や待ち時間がなくなった
② その結果、昨年より売上が倍になった
タクシー利用者Lさん
① 電話によるブッキングやタクシーを拾えず待つ時間がなくなった
② メーターを使わない、わざと遠回りするタクシーも多いので、今、どこを走っているのかトラックできるので安心
③ 利用したタクシーを評価できるので、レビューが高いタクシーを利用することができる
料金設定はタクシー利用者は一切無料。タクシー運転手は、短距離の場合はRM50cent(約15円)、長距離はRM1(約30円)を、アカウントに入れたRM50(約1,500円)から引き落とされる。RM50がなくなったら、またRM50をトップアップ(課金)する仕組み。
スタートアップ時点は、タクシー運転手に利点や使い方を説明する為に、当社はママショップと言われるマレーシアのカフェで運転手に御馳走しながら、使い方をトレーニングしたなど、末端の利用者レベルまで入り込む泥臭いところが個人的に好きです。現在、「GrabTaxi」という名前で、バンコク、フィリピン、シンガポールにも展開拡大している。今後の更なる展開が楽しみ。
出所:
Anthony Tan (founder of MyTekisi)
Everyday Malaysian Heroes - MyTeksi - YouTube
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