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戦略コンサル希望者、マレーシア幼児関連参入、販売拡大に興味ある方、必見!マレーシアにおけるベビー関連マーケットの現状分析と今後の戦略アプローチ(中級編)

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スコープ

ベビー関連の商材と言っても、家具、寝具、衣類、おむつ、ベビーケア、ベビーカー、ベビーシート、おでかけ用品、だっこひも、おもちゃ、ベビーフードとインドア類・アウトドア類からデイリー類・週次/月次類などなど、ごまんとリストアップされます。その中でも今回は、比較的に必要性が高い「ベビーフード」と「ベビー服」に焦点を絞りたいと思います。

市場規模、成長予測

  • ベビーフード(栄養補給関連も含む): グローバル全体のベビーフード市場は、2011年時点で、38.1 billion、2012年は41.5 billionであり、2017年には63.7 billionまで7.97%の成長率(CAGR)で伸びると予測されています。更に細かくみると、粉ミルクと穀物シリアルで半分以上を占める割合になります。 国別でみた場合、特に中国とインドネシアが成長を大きく牽引すると考えられています。 マレーシアにおいては、2012年から2017年は6.58%の成長率(CAGR)であり、2017年には577.8 millionドルと予測されています。
  • ベビー服(0-3歳): グローバル全体では、2017年に173.6 billionまで4.2%の成長率(CAGR)で伸びると予測されています。

出所:Malaysia Baby Food & Pediatric Nutrition Market: Analysis & Forecast (2007 - 2017) Children's wear market value to hit $173.6 billion by 2017

主要プレイヤー

ベビーフード

草創期に合弁(一部独資)で参入した外資系の、Abbott Laboratories(USA), Danone(France), Nestle(Switzerland),Mead Johnson(USA), Heinz(USA)などが、市場の70%以上(2012年)のシェアを取得しています。 幅広い商品ラインアップを揃え、生産から物流、販売機能まで独自の管理方法でオペレーションを細かく管理し、アグレッシブなマーケティング戦略で首都クアラルンプール、ジョホールバル、イポーを中心にカバーしています。また多種多彩なイベントを企画しブランディングの強化も図っています。

ベビー服

ベビー服市場においては、創業40年、141店舗を構え、衣類からベビー用品まで幅広く取り扱う、Anukkuが市場30%のシェアでマーケーットをリードしています。Anukkuは、新たなブランド戦略、物流改善、店舗の新コンセプトなどを掲げて、2017年までにマレーシアにおけるシェアを50%まで引き上げる目標を打ち出しています。ディスニー、ハローキティー、アングリーバードや、マレーシアでも人気なドラエモンなどを多彩に起用し、ブランドの強化を図っています。また、販売会社として、Nuby (イギリス)、Playgro(オーストラリア), Lovi(ポーランド)などの商品も取り扱い、売上を拡大しています。

今後の見通し、トレンド

マレーシアでは、出産率(2.61)が年々低下する一方、可処分所得(平均月収)の増加に伴い、ベビー関連への出費が増えています。また、語学レベル(英語)が高いマレーシア人はインターンネットや書籍を通じて、先進国の情報を積極的に入手することから、商品に求める質、価格、価値が高い傾向があり、他国の優れた商品に敏感に反応し、オンラインショッピングやモバイルショッピングなどのチャネルの利用が増えています。

ソリューション

では、どうするか?

スーパー(Jusco, KKなど)やハイパーマーケット(Carrefour, TESCO, Giantなど)、小規模の店頭で購買決定者について調査したところ、比較的に若い層が多く、一世(祖父母)や二世(親)ではなく、三世(実際に子を持った本人たち)が直接店舗に足を運んでいることが分かりました。Anakkuのように、若者層の親にヒットするようなデザインや機能を加え、特定ターゲットの囲い込みを狙ったマーケティングモデルが不可欠になります。

どのタイミング?

ベビーフードを始め、ベビー関連は最初に購入したブランドを継続して購入する傾向があることをヒアリング調査から分かりました。先行者利益として、新生児向けの商品に絞りブランドの信頼性を最初に築く事で、同じブランドを継続的に選ぶ仕組みを構築され、無駄なプロモーション費の削減効果など、販促における費用対効果を高めることに繋がります。

どこで何を売るべきか?

可処分所得が比較的に高い首都クアラルンプールでは、高機能、高デザインのプレミアム商品を多種揃え、ハイエンド向けて、商品の価値をプロモーションする。一方、低価格帯の商品は、ペネトレーション効果が期待される未開拓の郊外に向けて、広いカバレッジと実績をもつ代理店やディストリビューターを選定し、販売網を確立することで販売ボリュールの拡大に繋がります。また最適な商品ラインアップを充実させることで、別商品とクロスセール(相互販売)が可能となり、効率的な販売が実現可能となります。

今後、別の分野で初級編、上級編を記載していきます。 実際にアジアで実態を見て、考えて、行動することに興味がある方はお問い合わせ下さい。

 

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